展覧会が終わり、搬出も終わり、最強の忙しさのピークは過ぎたものの、夏休み直前の学期末、相変わらず大学の仕事に追われています。
まずは終わった展覧会についてご報告しておきます。勤務先の大学で開催した展覧会は小規模でしたが、次の展開につながる手応えを感じるものでした。久しぶりに展示すると、いろんなことがより客観的に見えてきます。社会の変化にともない、作品があらたな意味を持ち合わせてくるのも新鮮な驚きでした。
6月19日に会場で行ったギャラリートーク&rimaconaコンサートに、たくさんお集りいただきありがとうございました。手伝ってくださった皆様、ありがとうございました。
私のギャラリートークは、当日同時開催されていたオープンキャンパスの催しのひとつとして在学生向けに企画された公開授業でもありましたので、なるべくわかりやすく解説するように心がけました。移民史だけでなく、ニューカレドニアの多民族社会、日本とニューカレドニアの関係、太平洋戦争、そして音楽デュオrimaconaとのコラボレーションのきっかけなどを話しました。
今回のrimaconaによるコンサートは、この展覧会の規模や雰囲気、客席との距離を考慮した静かなアレンジで、柳本さんのヴォーカルがより引き立つ演出でした。また、BGMにように会場で流れていたフランス語の歌「Paradis perdu」の歌詞の翻訳を含む、演奏曲目を解説したプログラムを今回初めて配布したので、来場者に作品のコンセプトをより理解していただけたようです。
ヴォーカルの柳本さんは私のトークを聞いていろんなことが走馬灯のように頭をよぎったのでしょうか、いつも以上に気持ちが入り込み、とうとう最後は涙で歌えなくなり、それにつられて会場中がもらい泣きをし、ニューカレドニア日系二世の父親への追慕を皆で共感することになりました。学生たち曰く、コンサートの後に展示を見ると二世の声が聞こえるようで感慨無量だったとのこと。嬉しいですね。
どうして写真展でコンサート? 2006年から私はニューカレドニアの二世の追慕をテーマにした一連の展覧会にrinaconaの音楽、歌を添えてきました。私には、この組み合わせがとてもしっくりときます。音楽は鑑賞者を別世界に連れ出し、時代や場所を越えて、作品のテーマの世界に引き込んでいくようです。(写真はiphoneで撮影したコンサートの様子)
今後の予定ですが、来年1月には、東京の国立新美術館でDomani展に参加、さらにゴールデンウィークあけにおそらく大阪で個展と、久しぶりに展覧会が続きます。2008、2009、2010年は執筆と調査に明け暮れていたので、新たな作品を発表する機会がありませんでした。是非、展覧会会場に足をお運びいただきたいと思います。