今回の海外出張はハードだった。ずっとミーティング続き、名刺がずいぶんたまった。
2014年3月、オーストラリアにおける民間抑留を考えるイベントをカウラで開催する。その主な内容は、日本人墓地に民間人が埋葬されていることを明示する銘板の設置、日本を中心にした民間抑留についてのシンポジウムなどで、大枠が決まってきた。私はこのプロジェクトのなかで、写真展を開催する。「マブイの往来」をベースにした比嘉伝三のライフストーリーがテーマである。比嘉伝三は、ニューカレドニアに出稼ぎ移民として渡り、その後、定着し家庭を持った。しかし戦争が始まり、敵性外国人としてオーストラリアに移送、抑留された。1943年、収容先のヘイで死亡。1963年にカウラ墓地ができると、遺体は移された。彼の体験は、今回のイベントの内容を象徴するものである。
今後、プロジェクトの進展はこのブログで紹介していきたい。日本からの参加を希望する人向けにツアーの案内もしたいと思っている。研究者だけでなく、元抑留者、収容所のあった地域の郷土研究家、遺族など、いろんな方に参加していただき、民間抑留をふりかえるのは、オーストラリア全土で初めての試みとなる。

3年ぶりのお墓参り、クチナシの花を置く